2017年公演 名探偵 刑部大輔の事件簿―藤花の陰影―


ストーリー

倉敷市某所。女流棋士のタイトル戦「藤の花杯」2日目がいま始まろうとしてた。

藤の花杯選手権者である、木下佳恋女流二段の手番を終えた初日。

封じ手を開封して対局を待つ検討室に知らせが届く。

「封じ手がなくなった」

金庫に厳重に保管されていた封筒の中の封じ手は白紙だった。誰かがすり替えたのか、それとも……。

 

登場人物

刑部大輔

都内の私立探偵。本作では、記者と共に藤の花杯を見ている。解説者と友人関係である。
木下佳恋
女流棋士。女流二段。藤の花杯選手権者。物静かな見た目からは想像できない攻撃的な棋風から「安芸の烈火」の異名を持つ。「三角新聞」はスポンサー。
土田瑞季
女流棋士。女流二段。本年度「藤の花杯」の挑戦者。女流王将・女流王座の二冠を持っている。
城間宗平
将棋棋士。九段。B級2組。棋戦では解説者としての顔を持つ。将棋教室を開くなど後進を育てることに尽力している。本棋戦の立会人。
足立翼
将棋棋士。七段。B級1組。本棋戦の副立会人。本年度は王将戦の挑戦権を獲得している、若手の実力者。
小笠原詩歩
女流棋士。女流三級。本棋戦の記録係。木下女流二段とは同じ将棋教室に通う仲だった。

小島浩二郎

「藤の花杯」を主催する「三角(みすみ)新聞社」の社長。封じ手の金庫への出し入れに立ち会っている。木下のスポンサー。

寺内幹久
木下のマネージャー。モデルやCMなどの将棋以外の活動を支える。将棋以外に興味のない彼女に振り回されている。